【諦めないで】老犬の歯周病は治療できない?原因とリスク、そして健康をまもる対策
「老犬であることを理由に歯周病の治療を断られた!」
「歯周病はもう治せないの?」
「愛犬の健康を守りたい!」
老犬であることを理由に、歯周病の治療を断られることがあります。
老犬は体力が落ちるため、投薬や麻酔によるリスクが増えるためです。
ただ、治療ができなくなると、病状の進行や日常生活への影響が心配ですよね。
動物病院で歯周病の治療ができない場合は、ホームケアを行いましょう。
今回は、誰にでも簡単にできる歯周病の対処法をご紹介します。
老犬向けの歯の磨き方を解説するので、歯周病の悪化を最小限に防げますよ。
病院での治療が受けられなくても、飼い主として大切な愛犬の健康は守れます。
ぜひ参考にしてください。
老犬は歯周病治療ができないのか?
老犬でも基本的に歯周病の治療はできます。
動物病院で歯周病の治療を断られた場合、理由は主に2つあります。
- 投薬や麻酔に耐えられるほどの体力がない
- 健康チェックの結果が悪い
詳しく解説します。
投薬や麻酔に耐えられるほどの体力がない
犬の歯周病治療には、多くのケースで麻酔が使われます。
歯石をとったり抜歯したるする処置は、犬が暴れてしまうとできないからです。
麻酔を打つためには麻酔に耐えられる相応の体力が必要ですが、老犬には厳しいことがあります。
また、麻酔薬でアレルギーを起こしたり、容態が急変したりするリスクもゼロではありません。
万が一のケースが起こったときに、老犬だと回復する目処が低くなる可能性があります。
このように麻酔に対するリスクの大きさから、老犬は歯周病治療ができないケースがあるのです。
健康チェックの結果が悪い
動物病院ではほとんどの場合、歯周病の治療の前に犬の健康状態をチェックする血液検査を行います。
その血液検査で問題があると、麻酔を使った歯周病治療ができません。
動物病院によっては、診察で歯や歯茎の様子を診てくれます。
しかし、その先の細かい治療に踏み切れるかどうかは、すべて老犬の健康状態にかかっています。
治療しないまま歯周病を放置すると歯が抜けるリスクも
動物病院で老犬の歯周病の治療ができないと、歯周病は悪化していくばかりです。
そのまま放置しておくと、犬の歯茎が黒く変色し、最終的には歯が抜けてしまいます。
歯が抜け落ちてしまうと、フードをうまく噛めずに消化不良を起こす可能性もあります。
最悪の場合は食事が取れなくなったり、顔の骨に異常をきたすなどの恐れも。
歯周病は放置すると、体中に害をおよぼす危険な病気なのです。
歯周病の治療ができない時の対処法
動物病院で歯周病治療ができないときは、主に2つの対処法があります。
1つ目は「セカンドオピニオンを頼ること」です。
獣医師によって別の診断がつく可能性があるため、他の動物病院であらためて診てもらうのがおすすめです。
2つ目は「自宅でデンタルケアをおこなうこと」です。
以下で、歯磨きを嫌がる愛犬にもおすすめなデンタルケアを紹介します。
歯を毎日拭きあげる
歯磨きシートでなでる、さすってみるなど、優しいアプローチから始めてみましょう。
老犬は、今まで難なくできていた歯磨きができなくなる場合もあります。
歯磨きシートを使うだけでも口臭ケアにもつながりますよ。
歯ブラシに抵抗感がある犬でも、歯磨きシートであれば受け入れてくれるかもしれません。
犬の歯石ができるスピードは人間より早いので、できれば毎日の歯磨きシートで拭きあげるのが理想的です。
デンタル用フードや歯磨きガムを使う
毎日の歯磨きにプラスして、デンタル用フードや歯磨きガムを使うのも効果的です。
デンタル用フードとは、歯垢・歯石が気になる犬のための専用ドッグフードです。
犬がフードを噛み砕いた粒で歯が磨かれるように設計されていて、歯垢がつくのを防ぎます。
また、歯磨きガムも同じように、噛むことで歯垢をこすり落としてくれるアイテムです。
牛皮や鶏軟骨を原材料にするものや、アレルギー対応のグレインフリーのものまで、さまざまな種類があります。
獣医師へ相談して、老犬の体に負担がかからない状態であれば、取り入れてみましょう。
歯磨きガムに関してはこちらの記事
「はみがきが苦手な犬には、歯磨きガムから!選び方・注意点を詳しく解説」
も参考にしてくださいね。
サプリメントを利用してみる
犬の歯周病対策としてサプリメントも販売されています。
フードにかけるものや、水に混ぜて飲むタイプなどがあります。
歯周病に効くサプリメントの効果の一例です。
- 口内にいる細菌のバランスを整える
- 歯を支える骨を強くする
- 口内細菌の増殖を防ぐ
- 口内の粘膜を保護する
獣医師に相談して、さまざまなサプリメントを試してみるのもおすすめですよ。
老犬の定期検診は半年に1回がベスト
体調が急変しやすい老犬には、最低でも半年に1回の定期検診が必須です。
こまめに通院すれば、体調の変化にも気づきやすくなりますよ。
ダックスフンドなどの小型犬の場合は、7歳頃から少しずつ定期検診の頻度をあげるのがいいですね。
それ以外にも口臭や歯が抜けたなど、気になる症状があればすぐに動物病院へ行く習慣をつけましょう。
少しの変化に重大な疾患が隠れている可能性もあるので、半年に1回は時間を作って必ず検診へ行きましょう。
【まとめ】自宅でのデンタルケアで歯周病に負けない体づくりを
歯周病治療ができない老犬でも、適切なデンタルケアやフードを選ぶことで、病気の進行を遅らせられます。
愛犬が歯磨きを嫌がる場合は、歯磨きシートだけでも行うことを心がけましょう。
また、半年に1回は定期検診へ行くことも忘れずに。
体調が変化しやすい老犬は、見えないところに重大な疾患が隠れている可能性もあります。
老犬の体調はデリケートです。
愛犬に負担をかけないよう、できるところから少しずつ健康を守ってあげましょう。