ダックスフンドは太りやすい犬種!?健康を守るための体重管理ガイド
ダックスフンドはその愛くるしい体型ゆえに「太りやすい」「腰や背中に負担がかかりやすい」などのリスクを抱えています。
そこで本記事では、ダックスフンドの太りやすい理由や肥満がもたらす健康リスク、愛犬を健康に保つための運動・食事管理のポイントなどを詳しく紹介します。長く元気に一緒に暮らすためにも、ぜひ参考にしてみてください。
ダックスフンドが太りやすいといわれる理由
胴長短足の体型が持つリスク
ダックスフンドは胴が長く足が短い体型が特徴です。この体型は非常にかわいらしい反面、背骨や腰に負担がかかりやすいというデメリットがあります。
さらに、四肢が短いことから運動量が不足しがちになり、結果的に消費カロリーが少なくなることも。また体重が増えると、重心が高くないため身体全体が動かしにくくなり、さらに動かなくなる悪循環が生まれやすいのです。
遺伝的傾向と代謝の特徴
犬種によっては、もともと太りやすい遺伝的傾向を持つものもあります。ダックスフンドもその一種といわれており、同じ量の食事を与えても、ほかの犬種より体重が増えやすい可能性があります。代謝が低めの個体もいるため、注意してカロリーコントロールを行う必要があります。
運動不足になりがちな生活環境
短い足のため散歩の距離が長くなくても「十分運動した」と思い込みやすいというのも問題です。実際には、筋肉を維持するためにしっかりと歩く時間を確保することが大切。日々の散歩の時間や遊びの機会を見直し、運動不足を解消するよう心がけましょう。
肥満がもたらす健康リスク
腰や背骨にかかる負担
ダックスフンドの背骨は長く、椎間板ヘルニア(IVDD)を発症しやすい犬種としても知られています。過度な体重増加は、さらに腰や背中への負担を大きくし、椎間板ヘルニアのリスクを高める要因となります。
椎間板ヘルニア(IVDD)のリスク増大
肥満状態では、背骨まわりの筋肉や椎間板へのストレスが高まります。椎間板が変性したり、飛び出したりすることによって、神経を圧迫する椎間板ヘルニアが起きるケースがあります。一度発症すると、歩行困難や神経麻痺など重症化しやすいため、日頃からの予防が重要です。
心臓・呼吸器への悪影響
犬も肥満が進むと、心臓や呼吸器への負担が大きくなり、高血圧や心疾患、呼吸困難などのリスクが高まります。特に、もともと体が小さく心拍数が多い小型犬は、体重が増えることでさらに心臓に負担をかけやすいとされています。
生活習慣病(糖尿病など)の可能性
人間と同様、犬にも糖尿病や脂質異常症といった生活習慣病が存在します。肥満はこれらの病気の発症リスクを高める要因です。治療には長期的な投薬や食事療法が必要になる場合もあり、飼い主にも経済的・精神的負担が及ぶ可能性があります。
ダックスフンドの体重管理のポイント
1. 適度な運動習慣
毎日の散歩のコツ
ダックスフンドは足が短い分、しっかりと歩かせることが大切です。散歩は1日2回以上、1回あたり15~30分を目安に歩かせるのが理想。信号待ちや匂い嗅ぎも大切な運動要素になるので、ゆっくりと散策する時間を確保しましょう。
室内遊びやおもちゃでの運動
天候が悪い日や忙しい日でも、室内でおもちゃを追いかけさせるなど、運動不足を補うことが可能です。筋肉や関節に優しいおもちゃで遊んだり、ちょっとしたトリックを教えたりして、楽しみながら体を動かすようにしましょう。
2. 食事コントロール
フードの選び方と与える量
肥満犬用フードやダイエットフードを活用するときは、必ず獣医師の指示を仰ぎましょう。パッケージに書かれた量を守りつつ、愛犬の体格や年齢、運動量に合わせて調整してください。
おやつの与え方(頻度・低カロリーおやつの活用)
つい甘やかしておやつを与えすぎてしまうことも少なくありません。低カロリーのものを選び、与える頻度や量をしっかり制限することが重要です。
ごはん以外の「ちょい足し」食材の注意点
ヒト用の食材を安易に与えると、塩分過多やカロリー過多につながる可能性があります。果物や野菜など、一見ヘルシーに見えるものでも、犬には不必要な成分が含まれていることがあるので注意しましょう。
3. 定期的な健康チェック
月に1度の体重測定と記録
体重をこまめに測ることで、増えすぎる前に対策ができます。月に1度は愛犬を抱えて体重計に乗り、愛犬の推定体重を記録するとよいでしょう。
獣医師による健康診断の重要性
年1回のワクチン接種のタイミングなどで、健康診断を受けるのもおすすめです。血液検査や関節のチェックなど、総合的に健康状態を評価してもらいましょう。
ダックスフンドを健康的に維持するライフスタイル
運動と休息のバランス
日頃から適度な運動を取り入れる一方、無理な運動で腰や足を痛めないよう注意が必要です。犬自身が疲れたサインを見逃さず、休む時間も十分に与えましょう。
ストレスを軽減する工夫
飼い主とのスキンシップは、犬にとっても大きな安心材料となります。体を優しくマッサージしたり、ブラッシングをしたりすることで、リラックスと血行促進に役立ちます。
シニア期の体重・筋力維持とケア
年を重ねると代謝が下がりやすい一方、動きも少なくなるため、体重が増加しやすくなります。シニア期になったらフードや運動量、関節ケアを見直し、無理なく筋力を維持できる環境を整えましょう。
ダックスフンドは太りやすい犬種
胴長短足で腰や背中に負担がかかりやすいため、体重増加の影響が他犬種より顕著です。適切な体重管理を行わないと、腰を痛めやすい椎間板ヘルニアなどの深刻な疾患につながることも少なくありません。
予防・改善には運動・食事管理・健康チェックが大切
「毎日の散歩や室内遊びなどの運動習慣」「フードやおやつの量を見直す食事管理」「定期的な体重測定や獣医師の診察」の三本柱を意識して、愛犬の体型をキープしましょう。
長期的な視点で健康をサポート
ダックスフンドが長く元気に暮らすためには、毎日のちょっとした工夫が大切です。愛犬が無理なく健康を維持できるよう、飼い主としてできる範囲でサポートを続けていきましょう。