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    外耳炎

    ダックスフンドの外耳炎~耳が赤い・臭いにおいのときは要注意!

    ダックスフンドの外耳炎~耳が赤い・臭いにおいのときは要注意!

    ダックスフンドは垂れ耳の犬種なので、外耳炎となってしまうことが多いです。 愛犬が耳をよくかく、臭いにおいがする…などのときは、適切なケアが必要となります。

    この記事では、ダックスフンドの外耳炎について

    • 原因とは?
    • どんな症状が出るの?
    • 治療法や自宅でできること
    などをお伝えしています。 愛犬の耳に異変を感じた飼い主さんは、ぜひ読んでみてください。

     

    ダックスフンドの外耳炎の原因とは?

     

    耳は、外耳(がいじ)と中耳(ちゅうじ)、内耳(ないじ)からなり、鼓膜より外側の外耳に炎症が生じるのが外耳炎です。 垂れ耳のダックスフンドは耳の通気性が悪いため、外耳炎になりやすい傾向にあります。

     

    ダックスフンドの外耳炎の原因は様々あり、

    • 細菌
    • マラセチア
    • 寄生虫(ミミヒゼンダニなど)
    • 異物(被毛や植物の種、砂や泥など)
    • 腫瘤
    • 角化異常
    • 脂腺の過形成や低形成

     

    といったことに、密集した耳毛や不適切な耳掃除、高温多湿の環境などが複雑にからみあって発症していると言われています。 また、脂漏症やアトピー性皮膚炎、食物アレルギーも関与していることも多いです。

     

    犬アトピー性皮膚炎の犬の83%で外耳炎を併発していたというデータもあります。 クッシング症候群や甲状腺機能低下症などのホルモンの病気や自己免疫疾患(エリテマトーデスや天疱瘡など)といった免疫異常が根底にある場合もあります。

     

     

     

    外耳炎の症状とは耳の赤みや臭いにおい

     

    ダックスフンドの外耳炎では、

    • 耳の赤みや腫れ
    • 臭いにおい(マラセチアでは独特のにおい『酵母臭』がする)
    • かゆみ
    • 耳垢の量が増える(ミミダニの場合、黒いカスが増える)
    • 痛み
    • 脱毛
    • 耳血腫(耳介に血液が貯留することで腫れた状態)

     

    などの様々な症状を引き起こします。 後ろ足でずっとかいていたり、床に頭をこすりつける、頭をふるなどの動作も見られます。 重度になると耳の中から膿が出てきたり、強い痛みで触られること自体を嫌うこともあります。

     

    そもそも正常な犬の耳は、耳の奥の耳垢がエレベーターのように外に排泄されるしくみになっています。 正常でも当然耳垢は出ますが、耳の中に大量の耳垢が貯まってしまうことはありません。  

     

    外耳炎は、皮膚病と一緒にみられることも多く、また、元気や食欲も落ちてしまう場合もあり注意が必要です。

     

     

    外耳炎の診断方法

     

    外耳炎の診断は、病歴と症状にて行います。 また、飼い主さんからの稟告も大切で、

    • 初発なのか?再発なのか?
    • いつから発症したのか?
    • 耳以外をかゆがることはないのか?

    など詳しく主治医の先生にお伝えするようにしましょう。

     

    外耳炎の診断では、基礎疾患がないかどうかのチェックも必要です。 そのため、血液検査やホルモン検査を行うこともあります。   耳自体のチェックは、耳鏡という特殊な道具を用いて行います。

     

    耳道から鼓膜までの皮膚の状態を観察し、必要に応じて耳垢の除去をします。 取れた耳垢の細胞成分や炎症像をみたり、細菌培養や薬剤感受性検査を行ったりもします。

     

    最近では、ビデオオトスコープ(VOS)といって、外耳道の状態の確認を専用の機器を使って麻酔下で行う動物病院もあります。 これを用いることで、洗浄や鉗子による異物・被毛の除去、鼓膜穿刺などが可能となります。

     

    重度の外耳炎や中耳炎が疑われる場合には、CT検査やMRI検査によって、骨や石灰化などの状態の変化、軟部組織の形状や炎症の状態などの確認も行います。

     

     

    外耳炎の治療法

     

    なにかしらの基礎疾患があって外耳炎を発症している場合には、その治療も必要となります。 外耳炎自体の治療法は、耳洗浄や点耳薬の塗布、内服薬にて行われます。

     

    耳洗浄が可能な場合には、洗浄後に点耳薬を使用するとより効果があります。 耳洗浄や点耳薬は嫌がってしまうこともあり、無理に行うと、触ること自体を嫌いになってしまう子もいます。

     

    自宅で行うこともあるかもしれませんが、押さえつけてまで行うようならば動物病院で処置してもらったり、効果の持続するタイプの点耳薬を出してもらうようにしましょう。

     

    耳をしきりにかいてしまう場合には、エリザベスカラーを装着することで、物理的な傷を防ぐようになります。   内服薬としては、ステロイドや抗菌薬・抗真菌薬を用いることが多いです。

     

    寄生虫が原因の場合には、寄生虫を駆除する薬を塗布します。 軽度であれば1週間程度で良化しますが、炎症が強く出ている場合には、長期化・慢性化する傾向があります。

     

    不可逆的な(治らない)状態で内科療法に反応しない場合には、耳道切除などの外科処置が必要となる場合もあります。

     

     

    愛犬の外耳炎~自宅でできることとは?

     

    自宅でできることは、

    耳の異常を早期発見することです。 「赤みはないか?」「臭いにおいはしないか?」毎日観察すること で、愛犬の異常にすぐ気づくことができます。

     

    また、ぬるま湯やペット用耳洗浄液をコットンに取り、定期的にやさしく拭いてあげることも予防にはなります。 自己判断での耳掃除や耳洗浄では、かえって耳の炎症を悪くしてしまうこともあるので注意しましょう。

     

    また、飼い主さんによっては、ご自身でネット上の薬を購入したり、人間の薬を使用する方もいらっしゃいます。

     

    これは病気を悪化させるだけでなく、人の薬の中には犬の命を奪ってしまうものもあります(例えばイブプロフェンやアセトアミノフェンなどの鎮痛剤は犬にとっては劇薬です)。

     

    自己判断での治療は絶対にやめましょう。

     

     

    【まとめ】ダックスフンドの外耳炎~耳が赤い・臭いにおいのときは要注意!

    ダックスフンドは外耳炎になりやすい犬種です。 耳をしきりにかいたり、臭いにおいがしたときは、その可能性があります。 基礎疾患の治療とあわせて、耳洗浄や点耳薬、内服薬などで治療を行います。

     

    外耳炎は再発しやすい病気なので、早期発見と早期治療が重要となります。 何度も繰り返す子は、症状がなくても1,2か月に1回は、外耳道の状態を確認してもらうといいでしょう。

     

    いま一度、愛犬の耳の状態をチェックしてみましょう!

     

    参考資料

    • 辻本元,小山秀一,大草潔,中村篤史,犬の治療ガイド2020,EDUWARD Press,p826-p830
    • 実践!急性外耳炎の診療の手引き,CLINIC NOTE,interzoo,No91.2013,2月号

     

    筆者について

    犬や猫を診察する動物病院で獣医師として8年勤務。その後Webライターやペットの相談業務などに従事。

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